Ⅰ あらまし
３月定例会は３月３日招集され１９日までの会期１７日間と定め、議案第１号平成２０年度射水市一般会計予算等会計（当初予算１２件、補正予算１１件 計２３件）、条例（制定、改正、廃止 ２３件）、規約・定款の変更（２件）、土地取得・請負契約（６件）等の議案５４件、報告（補正予算専決処分）４件の合計５８件、議員提出議案３件（「道路特定財源の確保に関する意見書」、「射水市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正について」、「北陸職業能力開発大学校の存続に関する意見書」）が提案され、いずれも原案通り可決いたしました。
Ⅱ 今議会の焦点
１．市民の皆様とともにつくり上げた射水市総合計画は、本年４月からスタートします。市長は提案理由の所信で、『社会情勢の大きな変化の中で、様々な課題に適切に対応しながら、目指す将来像である「豊かな自然 あふれる笑顔 みんなで創る きららか射水」の実現に向け、市民の皆様との協働のもと、着実に取組んで参りたいと考えております。』また、平成２０年度当初予算との整合性については、『平成２０年度からスタートする総合計画に盛り込んだ各種施策を推進するため、総合計画の五つの施策の大綱に沿った事業に重点的に予算を配分し、本市の目指す将来像が実現できるよう、最善の努力を尽くしたところであります。』と力強く述べられました。
※ 予算については、『Ⅲ 可決された主な議案』を参照してください。なお、予算の詳細は私のホームページをご覧いただくか、射水市ホームページをご覧ください。
２．私、東保 力が選挙公約しておりました案件については、下記の通りです。
①新統合庁舎の建設については、今３月議会で５７０万円の減額補正され事実上基本構想、基本計画の策定が断念されました。新年度では継続調査費２０万円が計上されています。市長、議員の任期期間中には、場所、実施設計、建設着手ができなくなりました。分庁舎方式での継続が長引くことは、結果的には市民と後生の人に経費負担のつけを負わすことになりました。期待していただけに残念至極です。
②新湊南部中学校の校舎改築整備については、新年度は増改築継続事業費として１０億９，２４３万円計上（１９年度～２０年度継続事業、総事業費約２１億６，０００万円、グランド再整備等は別途）され順調に建築工事がなされています。来年２１年２月末には工事が完成、竣工式ができるものと期待しています。
③新湊消防署庁舎新築整備については、基礎杭の使用見直しで実施設計が変更され新湊消防署庁舎建築主体工事の請負額を３９，５７７，６５９円追加補正して５億４３，５７７，６５０円消費税込み（１９年度～２０年度継続事業、総事業費約１１億７，７００万円）で再契約し、平成２０年７月３１日までの工期です。完成後には防災センター施設が併設された消防庁舎となり、市民の防災、予防啓蒙の拠点地として活用されることを期待しています。
④行財政改革については、合併効果が早期に発揮できるよう議会と当局が両輪となり推進しております。行財政改革大綱及び集中改革プランに基づき、旧市町村での同じ事業の予算の公平、平準化、徹底した事業評価システムを導入し事務事業の見直しや職員の人事評価システムを導入して組織･機構の普段の見直しと職員定数の見直しを計画的に実施すると共に最小の経費で最大の効果、住民に最高の行政サービスが提供できるよう努力しています。
※ 私は、合併当初の行財政改革を推進する上で最大の問題は統合庁舎建設であると考えていました。統合庁舎建設が遅れることで人件費、維持管理費、時間コストの削減ができず行財政改革が遅れることを懸念しています。また、耐震での安全面でも心配です。
⑤塚原公民館と児童室（塚原児童館ではない）を併設しての増改築については、昨年度に基本計画策定費として２２５万円が計上され、地元では「塚原公民館建設懇話会」を昨年立ち上げ、当局、基本設計受託業者と３回にわたり打ち合わせの会合を持ち基本構想、基本設計を練り上げました。本年度は、実施設計と用地買収費に５，８１６万円予算が計上され、来年度着工予定になりました
⑥．松木作道線（旧市道幹１－１６）や塚原４７号（塚原小学校グランド側）拡幅整備（測量等）の予算も計上することができました。これらは、地域の皆様のご支持、ご支援、ご指導のお陰です
概ね、私が公約し訴えてきました事項が予算化され事業が順調に進展することが予想されます。しかし、前述している統合庁舎建設問題については大きく後退してしまったのが残念です。
その一方で着実に行財政改革が前進していることを喜んでいます。特に議員報酬の削減並びに政務調査費については月額２万円減額し月額３万円としました。また、議員定数の見直しを検討中で、今年９月議会までには結論を出すことになっています。
３．協働によるまちづくり、そして安全、安心のまちづくりについては、「射水市協働のまちづくり基本方針」に基づき市民の皆様が手を携えて協働のまちづくりに取り組んでもらえるよう推進していきます。また、昨年、「市民憲章」並びに「射水市安全で快適なまちづくり条例」と関連して「射水市迷惑駐車等の防止に関する条例」及び「射水市空き缶等のポイ捨て防止に関する条例」を制定しました。射水市全域で行政と市民が共に協働して安全、安心で豊かに暮らせるまちづくりについて行動していきます。そのモデル地区として５つの連合自治会を指定して協働のまちづくりを官民一体となり取り組んで行きます。また、中古車販売業者との対応や治安維持の対策について。子どもの防犯対策、地域ぐるみでの自主安全パトロール隊の編成や防犯ビデオカメラの設置等での対応と対策の支援について。自分達のまちは自分達で安全を守る気概での自主防災組織の整備や自衛消防力の強化について。射水市地域防災計画の策定、また全市洪水ハザードマップの作成での周知について計画に基づき定期的な訓練の実施について。防災行政無線の整備、密集市街地の防災対策、先日の寄り回り波での高波、高潮被害の現状と本市の被害総額と今後の対策、整備について等など様々な観点、視点から安全、安心のまちづくりと市民とともに創り上げる射水市の協働のまちづくりについて議論して予算措置出来るものは即対策、実行してもらうよう要望しています。いずれにしても、市民の生命、財産を守る為に当局と議会は全力で取り組んでおり、ご理解、ご協力をお願いします。
４．少子高齢化対策について、特に子育て支援対策（小学６年生まで医療費助成・無料しました、不妊治療の助成、子育て応援団推進事業等）とその諸事業と予算配分についてや今後の学校建設のあり方について、食育と学校給食のあり方（例えばセンター方式か単独校方式か。新湊学校給食センターの改築についてと今後増改築予定のある大島小学校についてどうするのか。）、全国一斉での学力テストの検証と対策や生徒児童の学力と教育基本法や関連教育法の改正により義務教育課程での教育・学習方針の変更と今後について。またそれらを受けての教育委員会の現状と今後のあり方について等。又、高齢者対策での介護保険料の改定や介護サービスの行政間格差について、後期高齢者医療制度の本年４月からスタートしますが、導入時の諸問題点と主管する富山県連合議会の運営について充分検討されているか。
５．射水市の環境力の強化やその取組みや地球温暖化防止対策については、「射水市環境基本条例」を制定しました。環境、温暖化防止策については、これから順次条例に基づいた施策を提言、実行していくことになります。ストップ温暖化は、みんながやれることから実行していきましょう。各地域でのお祭りやイベントのあり方、まちの特産品のブランド化については、中央で活躍している市出身で有名人や経済界の人材との組み合わせ、仕掛けをつくって全国に情報発信すべきでないか。射水市民病院救急病棟の建設についてやその救急医療機関、看護体制と看護師の確保、循環器センター構想と病診連携について。企業団地の売却状況と今後の造成事業と土地開発公社の活用について。港湾機能の充実と整備について。指定管理者制度についての運営の実態と今後について。農業の基盤整備と振興並びに地産地消の奨励とについて。等々市政全般にわたり活発な議論が展開されました。
Ⅲ 可決された主な議案
議案第１～１１号 平成２０年度射水市一般会計及び各特別会計予算（単位：千円）
平成２０年度射水市一般会計予算歳入・歳出区分 ３月１日現在人口９５，０５５人
|
会計区分 |
|
２０年度当初 |
１９年度当初 |
増 減 |
伸び率 |
一人当たり |
|
一般会計 |
議案１ |
37,660,981 |
35,041,569 |
2,619,412 |
107.48% |
396.20 |
|
特別会計 |
|
32,495,961 |
37,890,879 |
-5,394,918 |
85.76% |
341.86 |
|
ケーブルテレビ事業 |
0 |
411,894 |
-411,894 |
0.00% |
0.00 |
|
|
議案２ |
公共用地先行取得 |
51,201 |
394,487 |
-343,286 |
12.98% |
0.54 |
|
議案３ |
国民健康保健事業 |
8,831,151 |
8,320,576 |
510,575 |
106.14% |
92.91 |
|
議案４ |
老人保険医療事業 |
1,632,484 |
8,586,637 |
-6,954,153 |
19.01% |
17.17 |
|
議案５ |
墓苑事業 |
48,159 |
121,328 |
-73,169 |
39.69% |
0.51 |
|
議案６ |
介護保険事業 |
6,426,627 |
6,302,410 |
124,217 |
101.97% |
67.61 |
|
議案７ |
企業団地造成事業 |
91,219 |
475,748 |
-384,529 |
19.17% |
0.96 |
|
議案８ |
水道事業企業会計 |
4,350,027 |
3,783,571 |
566,456 |
114.97% |
45.76 |
|
議案９ |
下水道事業 |
5,118,397 |
4,793,353 |
325,044 |
106.78% |
53.85 |
|
議案１０ |
農業集落排水事業 |
672,587 |
417,644 |
254,943 |
161.04% |
7.08 |
|
議案１１ |
病院事業企業会計 |
4,252,874 |
4,283,231 |
-30,357 |
99.29% |
44.74 |
|
総 計 |
|
70,156,942 |
72,932,448 |
-2,775,506 |
96.19% |
738.07 |
一般会計歳入・歳出(目的別、性質別)
|
平成２０年度一般会計予算歳入歳出内訳 歳出目的別、性質別 |
単位：千円 |
||||
|
歳入区分 |
金額 |
歳出目的別区分 |
金 額 |
歳出性質別区分 |
金 額 |
|
１款 市 税 |
13,978,328 |
１款 議会費 |
379,290 |
１ 人件費 |
6,958,652 |
|
２款 地方譲与税 |
437,000 |
２款 総務費 |
4,310,704 |
２ 扶養費 |
3,930,210 |
|
３款 利子割交付金 |
64,600 |
３款 民生費 |
8,916,046 |
３ 公債費 |
5,139,988 |
|
４款 配当割交付金 |
67,300 |
４款 衛生費 |
3,776,354 |
義務的経費 |
16,028,850 |
|
５款 株式等譲渡所得割交付金 |
59,900 |
５款 労働費 |
125,594 |
４ 普通建設事業費 |
7,124,251 |
|
６款 地方消費税交付金 |
909,100 |
６款 農林水産業費 |
1,375,011 |
①補助事業費 |
2,105,039 |
|
７款 ゴルフ場利用税交付金 |
78,800 |
７款 商工費 |
2,102,737 |
②単独事業費 |
5,019,212 |
|
８款 自動車取得税交付金 |
205,000 |
８款 土木費 |
4,676,838 |
５ 災害復旧費 |
2 |
|
９款 地方特例交付金 |
157,100 |
９款 消防費 |
1,864,348 |
投資的経費 |
7,124,253 |
|
１０款 地方交付税 |
6,840,000 |
１０款 教育費 |
4,894,059 |
６ 物件費 |
4,687,141 |
|
１１款 交通安全対策特別交付金 |
17,800 |
１１款災害復旧費 |
2 |
７ 維持補修費 |
423,206 |
|
１２款 分担金及び負担金 |
728,400 |
１２款 公債費 |
5,139,998 |
８ 補助費等 |
2,087,611 |
|
１３款 使用料及び手数料 |
570,238 |
１３款 予備費 |
100,000 |
９ 積立金 |
507,765 |
|
１４款 国庫支出金 |
2,263,144 |
|
0 |
１０ 投資及び出資金 |
239,347 |
|
１５款 県支出金 |
1,471,602 |
|
0 |
１１ 貸付金 |
1,900,819 |
|
１６款 財産収入 |
102,507 |
|
0 |
１２ 繰出金 |
4,561,989 |
|
１７款 寄付金 |
1 |
|
0 |
１３ 予備費 |
100,000 |
|
１８款 繰入金 |
527,780 |
|
0 |
|
|
|
１９款 繰越金 |
200,000 |
|
0 |
|
|
|
２０款 諸収入 |
2,320,080 |
|
0 |
|
|
|
２１款 市債 |
6,600,400 |
|
0 |
|
|
|
合 計 |
37,660,981 |
合 計 |
37,660,981 |
合 計 |
37,660,981 |
平成２０年度 主な事業の概要内訳（新規等の主な事業費） 単位：千円
１．健康でやさしさあふれるまち
○子ども（小学校６年生まで対象拡大）及び妊産婦医療費助成事業 ３１７，４５６
○大門きらら保育園増築事業（保育室２室増設） ５７，６８０
○留守家庭学級事業１２学級（大門 浅井地区新設） ３９，７５４
○小杉社会福祉会館大集会室空調設備改修事業 １７，０００
○後期高齢者医療事業特別会計
（７５歳以上の方の新たに独立した医療制度会計） １，６３２，４８４
○射水市民病院救急棟整備事業（基本設計、実施設計業務） ４５，０００ 等
２．だれもがいきいきと輝くまち
○大島小学校整備事業（基本設計策定業務） ７，０００
○小杉小学校大規模改修事業（耐震補強等実施設計業務） ２５，０００
○片口小学校屋内運動場増改築事業（実施設計、地質調査業務） １６，０００
○子育て井戸端会議事業 ３００
○全国おやじサミット開催地補助 ５００
○合併５周年記念事業音楽劇補助 １，０００
○郷倉作品・若手作家優秀作品購入 １０，２００
○指定文化財デジタル映像記録保存事業 ２，２００
○社会体育施設維持管理
（歌の森運動公園多目的グランド陸上競技機能基本設計等） ２３５，１８４
○移住交流促進事業（施設運営補助等 ５施設を新設） ７，１９４
○多文化共生事業補助 ３００
．元気で活気あふれるまち
○ブランド化推進事業（射水ブランド行動隊支援） １，７０７
○射水市企業立地現地セミナー開催 ８５８
○新湊カントリーエレベーター能力増強対策事業補助 ８，０６６
○沿岸漁業構造改善事業（新湊漁港東地区の公衆トイレ設置） ２８，５６８
○射水市地域職業相談室の開設 １，８２５等
４．快適で安心して暮らせるまち
○クリーンピア射水長期包括運営業務等（民間に業務委託） ７２３，５１０
○バイオマス利活用事業（バイオマスタウン構想策定業務） ５，０００
○北陸新幹線整備促進事業（用地購入等） ２６，４９３
○地方道路交付金事業（松木作道線道路拡幅事業等） ２３４，０５２
○南郷霊園整備事業（特別会計 南郷霊園墓地８０区画整備合計３１０区画） １６，２００
○家具転倒防止器具設置助成事業（災害弱者を対象に８千円を上限に支援） ９，０００
○緊急地震速報サービス事業
（試験的に小学校等公共施設に通報システムを配備し検証） １１２
○ＪＲ越中大門駅前駐輪場防犯カメラ設置事業 ４，４００
○消防車輌整備事業（水槽付消防ポンプ車整備 東部出張所配備等） ３５，０４７等
５．みんなで創る ひらかれたまち
○自治振興助成（各地区自治会連合会等の行政協力費、運営費等の支援） ３０，６４２
○協働のまちづくり推進事業（地域振興会交付金モデル５地区等） １５，６５１
○市税のコンビニエンスストア収納業務委託 １０，２００
○射水市土地開発公社への財政支援 １６，０００
○斎場管理（斎場建設調査検討委員会設置） １００
○地方公会計システムの整備 １１，０００
等など
第２８号 射水市環境基本条例の制定について
市民が安全で健康かつ文化的な生活を営むことができる良好な環境を守り育て、将来の世代に継承していくため、市、事業者、市民及び滞在者が共通の認識に立ち、各々の責務を明確にするとともに、環境の保全及び創造に取り組んでいく上での基本的な考え方及びその施策の基本となる事項等を定めた条例を制定するものです。６章３３条からなっています。この制定に伴い「射水市公害防止条例」の一部を改正し、平成２０年４月１日から施行するものです。
議案第３０号 射水市議会議員の報酬及び費用弁償に関する条例等の一部改正について
議 長５２０，０００円を５，０００円減額、５１５，０００円／月額
副議長４６０，０００円を４，０００円減額、４５６，０００円／月額
議 員４３０，０００円を３，０００円減額、４２７，０００円／月額
市 長９７０，０００円を５，０００円減額、９６５，０００円／月額
副市長７９０，０００円を４，０００円減額、７８６，０００円／月額
教育長６７０，０００円を３，０００円減額、６６７，０００円／月額
選挙管理委員会委員、監査委員の年額報酬をそれぞれ減額し、平成２０年４月１日から施行する。
議案第４３号 射水市水道事業給水条例の一部改正について
これは、県営水道受給協定の料金引き下げ等の改定により、本市の経常経費の削減が可能となり水道料金を引き下げるもので所要の改定をするもの。
１．料金
①基本料金本 メーター使用料を廃止し、量水器関係費を基本料金に含める。基本料金を５％から１０％の範 囲で引き下げる。
②従量料金 １立方メートル当たり単価を５円引き下げる。
③平均改定率 マイナス５パーセント
２．料金算定期間 平成２０年度から平成２２年度までの３ヵ年とし、平成２０年４月１日から施行する。
※ 平均価格１?あたり８５円が７５円相当になり、１０円前後引き下げられる。
議案第５０号、５１号 野手埋立処分所整備工事（土木工事その１、その２）請負契約について 土木工事その１土木一式工事 契約金額 ７億８１，２００，０００円 制限付き一般競争入札 契約者 奥村組・牧田組・谷内工業野手処分所整備工事（土木工事その１）共同企業体
代表者 株式会社奥村組富山営業所 所長 川越 啓司
土木工事その２ 土木一式工事 契約金額 ２億３５，０９５，０００円 制限付き一般競争入札
契約者 新港土木・大橋建設野手処分所整備工事（土木工事その２）共同企業体
代表者 株式会社新港土木 代表取締役 坂井 進
工期は、いずれも契約締結日から平成２２年３月５日まで。
※ 次回６月定例会は、６月１２日（金）から開会が決定されてます。